枯らし熟成肉は、14日前後の熟成によって、非常に柔らかく、肉本来の旨味が凝縮された上質な肉となります。また、熟成が進むと、肉の赤みが深くなり、深いコクと旨味が生まれます。そのため、枯らし熟成肉は、口に入れた瞬間に感じる、肉本来の旨味や香り、そして、噛んだ瞬間に広がる深いコクや甘みが人気の秘密です。

しかしながら、そのような美味しさには、多くの手間や時間がかかるため、生産量が限られ、貴重な存在となっています。まず、枯らし熟成肉になるためには、良質な肉の選定（ 焼肉つついではA4等級の黒毛和牛の未経産牛 ）が必要です。選定された肉は温度や湿度をコントロールしながら、肉を約14日程度熟成させます。この過程で、熟成がうまく進まなかったり、温度や湿度が上手く調整できなかった場合、肉が傷んでしまうため、技術力や経験が必要となります。

そのため、枯らし熟成肉は、高級な焼肉店やレストランで提供されることが多く、その価格も比較的高めに設定されることが一般的です。しかし、その美味しさや味わいは、多くの人々から高い評価を受けており、特別な場合や贅沢な食事の時に食べることを楽しみにしている方々も多いでしょう。
 
つまり、枯らし熟成肉の貴重性は、その美味しさに加えて、生産量の少なさや製造工程の手間・時間が必要なことによって、高級な食材として扱われているということです。そのため、焼肉店やレストランで提供される際には、枯らし熟成肉は希少なものとして扱われます。しかも、1頭から取れる量が限られている部位に関しては、一般の肉と比べ相当高価となる傾向があります。

また、枯らし熟成肉は、専門的な知識・経験が必要であり、設備や管理方法などにも多大なコストがかかるという側面もあります。加えて、熟成に時間がかかるため、手間やコストがかかることから、仕入れ量が制限されてしまうことも珍しくありません。こうした理由から、枯らし熟成肉は高級食材とされ、その希少性や美味しさから、多くの食通や肉好きから高い人気を誇っています。一度味わった人は虜になるほどの魅力を持っている枯らし熟成肉ですが、その貴重性が魅力を増幅させているのかもしれません。